都心を拠点に暮らしていると、何もしない時間や、自然と親しむ時間を持つことが、とても貴重で嬉しかったりします。特に最近は年齢のせいか、人ごみやショッピングに出かけるのはおっくうになり(笑)、時間があれば、「すいている頃合いを見計らって」気になっていたエキジビションに出かけたり、本を読んだり、ちょっと凝った料理に挑戦したり、というのが楽しみだったりします。
そんな中、あるぽかっとあいた休日に、思い立って近所の美術館に展覧会を観に行きました。この美術館は昔からお気に入りのひとつなのですが、都会の喧噪を忘れる静かで心地よい空間に、疲れすぎない、ちょうどよい分量の作品内容・展示なのが魅力です。今回は、ジム・ランピー作品のシマシマ床を踏みまくった後、私のいつものコース:宮島達雄さんのデジタル数字の空間でしばし思考停止した後、夏は蒸暑く、冬はサム〜いレイノー部屋に挨拶をする— を通って、久しぶりにカフェへ。
この日はすばらしくよいお天気で、寒くもなく、蒸暑くもなく、ジリジリと暑すぎもない、という、なんとも貴重な気候!で、迷うことなく芝が茂るオープンエアのテーブルを選びました。短い春の心地よい風は周囲の木々の葉をゆらし、その音はさざ波のように響いており、どこかで鳥が、キーキーと高い声で仲間をよんでいます。こんなふうに、足を投げ出して、体を自然のままにまかせている時間は、どれくらい久しぶりのことでしょう!!
ただ、その時間をどうしても延長したく、ついワインを2杯も飲んでしまって、千鳥足になりかけたことがこの買い物の唯一の反省点でありました。(笑)