9月が近づくと、暑さにもいいかげん飽き飽きしてきますよね。
そろそろ何か動きをつけるべく、積極的に行動したくなってくるものです。
そんな気分の時に、縁あってほんの少しだけですが、エスノグラフィー学会、EPICのお手伝いをすることになりました。
今年の学会のテーマは「道」(Dou)。私がお手伝いしたのは、カンファレンスで行なう合同パネルディスカッションのために、参加者が事前に体験する、複数あるツアーの中の一つの解説役。担当したのは、英語で落語をやるチームのツアーで、進行役と最後のQ&Aの司会進行役を行ないました。日本の古典芸能には、茶道、華道など「道」のつくものがあり、その中で発見され、高められた精神や美意識の鍛錬の神髄が、「型」となって現れているが、エスノグラフィーという学問における「道」や「型」とは何だろう?というのがひとつのディスカッションテーマのよう。
落語自体初体験の私は、冒頭よりすっかり話に引き込まれ、さぶとん一枚の上で繰り広げられる世界にがっちり魅了されてしまいました。
終了後の質問の中には、「型の中で、やってはいけないこと、と言われていることは、なぜやってはいけないのか」といったような、シンプルだけれども重要なポイントをついたものも飛び出し、私自身もあらためて日本の文化や無言のルールというものを考える機会となったのでした。