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Birds Garden — monthly message 09

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11月 十一月 霜月 November

ずっとやってみたいと思っていても、なかなか条件が揃わず、実現できないままでいることがいくつかあります。私の場合、その中の一つが「活版で印刷すること」でした。

機会はいつもある日突然訪れます。まずはその手法が表現手法として最適と思われる仕事の依頼。でも最大の難関は、依頼主に見積り額を承認してもらうこと。活版での制作見積りは少し高くなるため依頼主から承認されにくく、いかに仕上がりに影響なく、提供しやすい価格にできるかは、これまでの大きな課題でした。

しかし今回はふさわしい出会いも突然訪れました。ある時実家の父が何気なく再生していた録画番組に、その工場は映っていました。しかも事務所から徒歩圏!これはお話をきいてみない訳にはいきません!さっそく受話器をとり訪問。笑顔のやさしい工場の番頭さんは、私の無知な質問にもていねいに答えて下さいました。

特殊紙で変型、ごく少量数という、非効率な要求だけに高額になる条件をうまく解決できたのは、経験豊富なベテランのおじさま職人さんたちのおかげでした。ビジネスというものはおそらく効率を求め、利益を追求するのが正しい姿なのかもしれません。でも味わいのあるよいものを残すには、ちょっとしたことを試せる機会も必要です。そんな時一人の人が時間をかけて積み重ねてきた経験や、人間同士のつながりがつくるネットワークのような見えない技術やしくみは想像以上に大きく、深いものだと改めて気付かされました。

その佐々木活字さんで制作していただいたカード類ですが、新年に仙川でオープンする日本食レストランで使われます。どちらのこともBirdsのページでご紹介したいと思います。

10月 十月 神無月 October

変化というのは、ある日突然起こるものもあるけれど、意識的にあるいは無意識に、自ら起こしているものもあると思います。これまでうまくいってきた流れとあわなくなってきた時。動きがだんだんと停滞してきた時。自分は変わらなくてよいと思っていても、時は流れ、環境は変わっていく。生物がその進化の過程で、自らがもつ最も強く特徴的な能力を選び、そこを進化させてきたように、変化を選ぶということは、生命を維持していこうとする本能とも強く関係しているように思います。

まわりで起こる変化は、小さなものから大きなものまで、あるいは、間接的であれ直接的であれ、自らの有り様に否が応でも影響を与えます。それでも変化を受け入れることは、未来に生きようとする意志のあらわれであり、希望に向かおうとしている生命の力だと思います。

最近、Birdsが知り合い、交流させていただきはじめた、博報堂イノベーション・ラボの方から、冊子「広告」をいただきました。イシューは「10年後、私たちの未来はどうなる?」。プロローグに「一人ひとりに幸福であることを感受する力が必要であること、(中略)多様な価値観を一人ひとりが受け入れることの重要性などがみえてきました」とありました。「“デザインする”という言葉には、受動的に未来を受け入れるのではなく、より良い未来を構想し、選択するんだという意志を込めました。」という言葉に、私はとても強く共感しました。

9月 九月 長月 September

急激に気温が下がったかと思うと、突然夏が戻ったかのような暑さ。今年の東京は、ここ最近頻繁におこる地震のように、気を抜いているとドキッとするような出来事が起こる、テンションの差が激しい晩夏です。

今年の夏はいつもにも増して、さまざまな変化のうねりやその種子を、私を取り巻く環境:住んでいる国、生きている業界、個人的な人間関係 ー すべてにおいて、目に見える形で意識できたように思いました。

その時代に生きる人々が欲しているものを、整理・意識化し、新しい技術やすでにある技術をもって、目に見えるもの、触れるもの、あるいはコミュニケーションのシステムとして変換・実在化させ、人々に広く使えるようにすること、が私が考えるデザイナーの役割です。

そして私は私の実体験から、これまで以上に発想、発見、そしてトライ・アンド・エラーのできる環境が、ますます重要になってくることを感じています。欧米では、9月は新学期のはじまる月。日本でも大学は後期がはじまります。今年のはじまりの月はいつもにも増してわくわくすることが起こるような予感がしています。

8月 八月 葉月 August

蒸暑い、、と言ったところで何か解決できるわけでもないのに、ヨーロッパのさわやかな空気に浸って帰って来た身には、この湿度の高さには辟易とするところがあり、ついつい、うらめしくつぶやいてしまいます。

全世界的にCO2排出低減運動が高まっている中、そんな湿度の高い毎日を日本人はどうやってエコに過ごすの?と夏のエアコンとは無縁の国の住人、イギリス人の友人Jは無邪気にそう私に尋ねたので、夜空に花火を打上げ、目と音で涼んだり、一昔前は、窓の端に風鈴をぶら下げて高音に風を感じて涼んでいた、と答えたら「なんて想像力と感性の高い国民性!」と驚いていました。

冷たいお茶をいれたガラスコップがあっという間に水滴だらけになったり、着替えたばかりの綿シャツが、汗と大気の水分を含んでもったり重くなったり、気がついたら一差しヤラれ、かゆみ止めを塗りながら、蚊に殺意を抱く日本の夏を、私は決して嫌いではありません。むしろそんな夏ならではのベタベタとイライラの間に発生する、小さな偶発的な事件を、今年もまた、愛おしく楽しみに思っていたりするのです。

7月 七月 文月 July

長雨のあとのまぶしい陽の光に、いよいよ夏が近づいてきていることを感じます。2009年も、いよいよ下半期に突入です。

今年はスタートから対人関係が活発で、とにかくあっという間に過ぎ去りました。新しく出会う方々が才能にあふれ、刺激的であることにも大いに影響を受けましたが、これまでしばらく音信不通だった方々や、忙しくてなかなか会えなかった昔の知人との突然の再会などが、仕事にもプライベートにもあったことも印象的です。

過去の時間を現在とつなぎ、未来の時間を想像することが可能になる、というのは、想像以上に心わくわくすることでした。そしてそれは案外、これまでの過去の記憶をいたずらに壊すことなく、自然なかたちで今へとつながっているのが不思議です。

このことは、何か「デザイン」がなすべきことと繋がっているような気がしているので、これからもう少しゆっくりと考えてみたいと思っています。

6月 六月 水無月 June

曇り空と雨の季節となりました。街路樹と紫陽花と、もしかしたらこの都会にもまだいるかもしれない?カエルだけが、たっぷりのシャワーにウキウキとしているように思えます。

先日、非常勤講師をつとめている武蔵野美術大学のオープンキャンパスで、デザイン情報学科のある2つの授業に招かれ、特別講師として講評してきました。一つは「ブランディング」という授業、もう一つは今年スタートした、全科、全学年をまたいだ英語によるチームプロジェクト授業、「Interactive Innovation」という授業です。

先の授業は、アウトカムはつくりこまれた力作ぞろい。視覚的充実感はあるものの「アイデア」の表出方法にはこれといった工夫が少ないのが残念で、対象的に後の授業ではアウトカムは、プロトタイプ以前のレベルですが、プロセス途中の気付きやヒントが一杯で、発想を大いに刺激するものでした。こちらは仕上げがどうなるのかが大変興味があります。

ものの間の関係性を、見い出し、あるいは仮説をもって紡ぎ出し、カタチにして世の中に提案する。このプロセスを、これまでの経験をふまえて「心」で捕らえ、「頭」をつかって考える、ことで、デザインは世の中に「結果」と「次の課題」を残していくのだと思います。ま、言うは易し、行うは難し、なんですけどね。(笑)大学という場は、関わる人すべてにいろいろなことを試させてくれる生きたラボなんだな、とあらためて思う一日となりました。

私も日々の気付きや発見をきちんと記録し、新しい提案に生かしていかねば、と身がひきしまる思いでした。

5月 五月 皐月 May

新緑がまぶしい季節となりました。連休は自由時間を思いきり楽しまれた方も多かったのではないでしょうか?

Birdsが広報ツールの計画、デザインをお手伝いさせていただいた新しい東京スイーツのブランド「東京パステッロ」がJR東京駅、東京銘品館南口店に4月24日オープンしました。

ブランドのメインビジュアルは、イラストレーターの塩川いづみさんと一緒につくりました。彼女の対象を見つめる視線は、愛情深く本質をするどく捉えており、それが彼女がうみだす線やタッチの大きな魅力になっていると思います。これから夏の帰省シーズンが到来しますが、親しい方や、久しぶりに再会するお友達へのちょっとした手みやげとして、あなたの「東京からのメッセージ」をお菓子に託して届けてみてはいかがでしょうか。

プロジェクトの詳細は写真とともに近日中にメインページのworkでお知らせします。どうぞお楽しみに。

4月 四月 如月 April

東京では桜もいよいよ満開。咲き始めてから冷え込みが続いたので花もちがよく、
お花見が長く楽しめて嬉しいですね。
さて、4月の東京はさまざまなクリエイティブイベントが目白押しです。

月が変わると同時にスタートしたのが、日本最大のアートイベント、アートフェア東京101TOKYO
今年5回目になるアートフェア東京は、今年も有楽町国際フォーラムがメイン会場。またすぐ隣のTOKIAには、誕生してまだ若い、cutting edgeなギャラリーを対象にした第2会場も設置され、ますます充実した感じがしました。
今年の会場で特に顕著だと思ったところは、古美術、老舗画廊のブースの見せ方が、かなりこなれた感がでてきたこと。買う側を意識したプレゼンテーションで見る側も思わず引き込まれます。またTOKIA会場は本会場とまたちがった個性があり、作品だけでなく、ギャラリーのセレクションやテイストの違いを感じることができます。

今年2回目の101TOKYOは、鮮烈なデビューを飾った昨年の旧練成中学校からアキバスクエアへ会場を移動。アートのもつ、アクティブでエネルギッシュな側面を存分に堪能させた去年のデビューの印象から比べると、今年はさらに洗練された印象に。それでも101らしい若さ、ライブ感、インターナショナル感は健在で、「腕組みして眺めるアート」から「アートに巻き込まれて(笑)」「自分好みのアートを探」したり「手に入れ」たり、を楽しませてくれる空間でした。

4月18日からは TAKEO PAPER SHOW 2009がスタート。
今年は「言葉のペーパーショウ」として、各界の第一人者が集結した「紙の未来を語り尽くす講演会」が行われるとのこと。講演会なので、参加は事前登録が必要だそうですが、イベント終了後には、この講演会を記録したものが発表されるということなので、それを手にして自らの考えを巡らすのもよいかもしれませんね。