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Birds Garden — こんなものを買った

Posts categorized “こんなものを買った”.

こんなものを買った_06:鍬

今回のものは、自分の人生の中でこれをいつか買うことになると想像したことがなかったもの第一位候補です。

それはなんと『鍬』。

そもそもなんで鍬を買うことになったのか。

ことの発端は、市報にでていた市民農園の案内。都心部よりちょっと郊外に住み始めた私の住まいの周りには緑が多く、数はそれほど多くはないけれど、まだ畑もちらほら残っています。山形にいる友人や高山にいる友人の実り豊かな生活に触れ、ほのかな憧れを抱いていた私にとって、何か新たな発見がありそうだと思って応募してみたところ、見事使用権が当選。こうして憧れの家庭菜園が期間限定で持てることになったのです。
しかし実際にはじめてみると、ことはそんなに簡単なもんじゃないってことがだんだんと分かってきました。
まずはまだ寒い時期から土を耕し、適度な酸性土をつくったり、植付け前にはそれぞれの野菜にあわせて有機肥料の量をかえて土づくりをすることからスタート。植付ける野菜にしたって植える場所や順番もよく考えないと、連作障害を起こすようだし、「畝」の漢字すら読めなかった私には、次々に発覚(発見?)する菜園の作り方にいちいち驚くばかり。
種や苗を植えればそれで勝手に育つって思ってたわけじゃないけど、こんなにいろいろ考えることがあるんだ。。
それに気付ば、道具に追肥、支柱や害虫/鳥予防など、どうやらまだまだ出費がありそうだぞ。。。ひゃ〜スーパーで買う野菜の方がずっと安いじゃないかいっ。
というような感じで、いよいよ都会っ子の私にも、農業に従事されている方の苦労や工夫、すごさがひしひしと伝わってきたのでした。

でも、作業をしながら私の仕事であるデザインの仕事とも通じるところは大いにあるなあと思うようになりました。
「よいものをいちからカスタムメイドでつくり、手にするには、それだけの時間も労力もお金も必要」の部分。

この家庭菜園から、他にどんなことを発見できるかな。大変だ、と口では言いつつも、やっぱりつくることに楽しさを覚える性格だから、苦にはならないとは思います。うん、たぶん。(苦笑)

というわけで、この鍬からはじまるニューアドベンチャーを、実は秘かな楽しみにしている昨今。もちろん捕らぬ狸の皮算用の方もばっちりですけどね。(笑)

こんなものを買った_05: 名刺入れ

新しい名刺入れを買う、というのは私にとって一大事です。

なぜなら使用するシーンがもっぱら仕事の場。主に始めてお会いする人の前で、ご挨拶するその瞬間に自分の側にいてくれる、出会いの瞬間の立会人のようなものですからね。名刺を渡す間なんてほんの一瞬の出来事じゃないの、と思われそうですが、私にとっては、ちょっと緊張気味の自分の側にいてくれる力強いパートナーなのです。だから私にとって名刺入れ選びは一大事。本当に気に入ったものを長く使うので、最後はボロボロになってしまいます。今回もお気に入りのイタリア製の黒革の名刺入れを案の定、かなりのボロボロにしてしまい、さすがにお客さんによってはギョッとされるかも、と思い、探し始めることとなりました。

機能としての名刺入れは、そこそこの数量が入って、軽くて、というもので十分なのですが、素材感や色、雰囲気をみていくと、なかなか今の自分が持つのにちょうどいい、あ、欲しいな、と思うものがないことにすぐ気づきました。革のしっとりした手触り感が気に入っているので、素材は今回も革がいいな、と思ったのですが、わかりやすいブランドものは面白くないし、かといって、コンセプトが主張するデザインものも、今の自分にはちょっとくどく感じます。

そんな中、たまたま私がマークロゴのリデザインをお手伝いすることがきっかけでアールピースの名刺入れをみせてもらい、ピンときました。ヨーロッパの電車をイメージしたという革の色の組み合わせがとってもきれいなTRENO。留め部分の小さな金属の形状や大きさのバランスも、しっかり計算されているのに程よく力が抜けていて自然で気持ちがいい。
このような偶然の運命の出会いを経て、無事新しいビジネス(?笑)パートナーが見つかり、現在この名刺入れが、私の新しい出会いの場に同行してくれています。

名刺入れが素敵だと、どんどん人に会って名刺を渡したくなります。

名刺入れが素敵だと、どんどん人に会って名刺を渡したくなります。
Icaru by アールピースファクトリー 6300円(税込)

こんなものを買った_04 : トウモロコシ茶

ここ最近、気になっていた町がありました。青梅です。すてきだなあと思える人が発信しているものを辿っていくと、ある共通するものにあたることが少なくないと思うのですが、私と青梅の出会いも、そんな感じでした。停電の影響はあるかもしれないけれどお天気もよさそうだし、まあ散歩してみようかな、ということで、あまり前知識を入れずに出発。でもせっかく外で食べるんだから、食べるものは美味しいものがいいなあ、ということで、連れ合いの知人が最近コンサートをおこなったユニークな蔵があって、ゴハンがおいしい、ということだったので、そこでランチをとることを楽しみに出かけてみました。この日は電車の運行も平常どおり。普段あまり聞かない名前の駅を通るとまるで旅行に来ているような気もしてきます。

さて、目的地の青梅に到着。降りてびっくりしたのは建物の素敵さ。どれもとても古い建物なのですが、使われてきた時間を感じさせるガラスや壁、といった建物を構成するそれぞれのパーツがとてもいい感じに年を重ねているのです。東京にもまだこんなところが残っていたんだー。しかもとても味があってすてきだな〜と思う建物は、それぞれの居住者が何らかの個性ある使い方をしています。

大谷石のずっしりした量感の蔵。ここが目的のランチ場所です。建物は戦前養蚕業で使用されていた繭蔵を移築し、リノベーションして、今はダイニング・ギャラリーとして使用されており、ほっとおちつく心地よい空間です。はじめてきた人を緊張させるような威圧感はなく、置かれているものも、使われているものも、とてもしっくりなじんでいます。

そこでだされたお茶がトウモロコシ茶でした。湯気のたちのぼる暖かい湯のみを口元に近づけてびっくり。ふわ〜っと甘くやわらかな煎った豆の香りに、黒豆茶のような、こうばしい豆茶の味。口にふくむと鼻の奥にふうっとトウモロコシの香りが抜けます。おお、これははじめての味だが、知っている味でもあるぞ。なんだかとても落ちつく〜。

こうやってお茶を飲んでほっとしたり、新しい気付きを発見すると、心と体がだんだん元気を回復してくることが分かります。どんな時も好奇心を失わず、新しい視点をもって、動いてみる、ということが、生きて行くことの助けになっていることを改めて感じる機会となりました。

トウモロコシもお茶になるんですねー。新発見。青梅 繭蔵にて トウモロコシ茶 250g 500円

トウモロコシもお茶になるんですねー。新発見。青梅 繭蔵にて トウモロコシ茶 250g 500円

こんなものを買った_03 : 元気をくれたドーナツ&パッケージ。

2011年3月11日に発生した宮城県沖を震源地とする大地震は、日が経つにつれて、さまざまな問題が連鎖的に発生し、被災地から遠いここ東京でも、連日の深刻な報道に加え、電力供給低下による交通や物流の障害による影響を日常生活で感じることから不安が増しているようです。

心臓に毛が生えていると思っていた私自身も、今回はさすがに様々なことに必要以上に敏感になってしまい、普段はほとんど見ないTwitterやUstreamに釘付けになってしまったり、ちょっとした余震にもビクッとしてしまったり、生活リズムを変えざるをえない「計画停電」への対応などで、被災地の深刻な状況とはまた別の心理的なプレッシャーに疲れを感じはじめていました。

そんな時相方が、注文していたコンピューターのソフトウエアが届いたと連絡があったのでとりに行く、というので、私も一緒に出かけることに。地震が起こって5日目のことです。

地震後数日は不安定だった鉄道も、この日は通常運転に。普通に動いている、という事実は気持ちの安堵につながります。車窓からはスーパーや店舗が節電のために薄暗くなっている様子がみえます。みんな節電、頑張ってます。

デパートでは海外高級ブランドのテナントショップが軒並み休業。自粛のためか、従業員の安全のためか。空っぽで、暗くなっている有名ブランドショップエリアの向こうには、営業しているお店の光も。東京の経済活動がストップしてしまったら、他の地域を救えなくなる。いろいろと複雑な思いを抱きながら、通り過ぎました。

目的の店で注文の品を引き取った後、もう少し街の様子をみるために周辺を歩いてみることに。

いつも外国人で一杯のサザンテラスのコーヒー店も、さすがに今日はほとんどみかけない。その向こうには、行列で有名な人気のドーナツ店。今日は店の中が暗いし、人も並んでいないので、休業?と思って近づいてみると、人の気配が。お店、営業しているみたい。

並ぶのがキライな私なので、実は店内に入店したのは今回がはじめて。しかもそれほどドーナツ好きではないのですが、ころんとまんまるのカタチがズラっと並んだ様子にふわっと顔がほころんでしまい、相方の分と私の分、二個を注文。テイクアウェイでね。お店の人は少しびっくり顔。そうか、みんなもっと大量に購入するんだっけ。

シュガーグレーズのかかったまるいドーナツは、パラフィンにつつまれて、赤いロゴの入った濃いグリーンの小さな水玉の袋の中に。ポップな柄の、マチの広いぽってりした紙袋は、持っているだけで、なんだか心わくわくしてしまう。このかわいらしい水玉と、明るいアメリカンダイナーのイメージは私の重い気持ちを一気に軽くしてくれました。

はじめて購入。節電で薄暗い店内にて。

はじめて購入。節電で薄暗い店内にて。

緊張の続く情報を浴び続け、皆が先の見えない状態に不安になっている時。こんなとき、グラフィックデザインは一体何の役にたつのだろう、と思って落ちこんでいた私の気持ちに、この小さな水玉袋は光をくれたような気がします。

よいデザイン、というものは相対的なものなので、人によっても、それを使う環境によっても見方、感じ方は変わるでしょう。環境が緊迫している時に、すばやく要点を伝えられるダイアグラムのようなインフォメーショングラフィックスは、このような状態の時に非常に役に立ちます。
では、イラストレーションやパッケージのようなデザインは、単に表層的なものなのでしょうか?
私は一瞬、そう思ってしまうところでしたが、そうではないということを、今回身をもって体験しました。

グラフィックの力を信じて、これからも続けていけそうです。

食べ物もグラフィックも、人に笑顔とパワーを与える力をもっています。ドーナツ1個160円から。Krispy Kreme Doughnuts 新宿サザンテラス店にて

食べ物もグラフィックも、人に笑顔とパワーを与える力をもっています。ドーナツ1個160円から。Krispy Kreme Doughnuts 新宿サザンテラス店にて

こんなものを買った_02:春のひとときとシャルドネワイン

都心を拠点に暮らしていると、何もしない時間や、自然と親しむ時間を持つことが、とても貴重で嬉しかったりします。特に最近は年齢のせいか、人ごみやショッピングに出かけるのはおっくうになり(笑)、時間があれば、「すいている頃合いを見計らって」気になっていたエキジビションに出かけたり、本を読んだり、ちょっと凝った料理に挑戦したり、というのが楽しみだったりします。

そんな中、あるぽかっとあいた休日に、思い立って近所の美術館に展覧会を観に行きました。この美術館は昔からお気に入りのひとつなのですが、都会の喧噪を忘れる静かで心地よい空間に、疲れすぎない、ちょうどよい分量の作品内容・展示なのが魅力です。今回は、ジム・ランピー作品のシマシマ床を踏みまくった後、私のいつものコース:宮島達雄さんのデジタル数字の空間でしばし思考停止した後、夏は蒸暑く、冬はサム〜いレイノー部屋に挨拶をする— を通って、久しぶりにカフェへ。

この日はすばらしくよいお天気で、寒くもなく、蒸暑くもなく、ジリジリと暑すぎもない、という、なんとも貴重な気候!で、迷うことなく芝が茂るオープンエアのテーブルを選びました。短い春の心地よい風は周囲の木々の葉をゆらし、その音はさざ波のように響いており、どこかで鳥が、キーキーと高い声で仲間をよんでいます。こんなふうに、足を投げ出して、体を自然のままにまかせている時間は、どれくらい久しぶりのことでしょう!!

ただ、その時間をどうしても延長したく、ついワインを2杯も飲んでしまって、千鳥足になりかけたことがこの買い物の唯一の反省点でありました。(笑)

オープンエアで昼間に飲むワインって、格別なんですよね。  原美術館 Café d' Artにて 735円/glass

オープンエアで昼間に飲むワインって、
格別なんですよね。
原美術館 Café d' Artにて 735円/glass

こんなものを買った_01:植物画のカード

視覚的効果を最大限に引出すために、しかけや趣向をこらした庭を歩くのもすばらしいけれども、季節がきたら一斉に咲き出す同種の花が、1箇所に植えられているエリアを歩きながら、形や色の違いを発見したり、同種の樹木の林を、共通部分と違う部分を比べながら散策する体験は、通常の庭園散策とはまた違った感動があるものです。まさに3次元の生きた標本の中を歩いているよう。

このすてきな場所は、東京大学大学院理学系研究科附属植物園。通称、小石川植物園とよばれています。サイトによると『日本の近代植物学発祥の地』『植物学の教育・研究』『東アジアの植物研究の世界的センター』として知られているとのこと。さすが。植物個々の名称プレートは、トキニヨミヅライモノモアルモノノ、いつもは特に意識することもない道ばたの雑草や街路樹でさえ、なんだかエライヤツのように見せてしまいます。

今回買ったものは、シダ園向いの柴田記念館でみつけたもの。この植物園らしい、植物写生図のカードです。イギリス人の友人宅には、それは見事な植物画がいくつか壁にかけてあって、遊びに行くたびにその美しさにため息をついていたのですが、ここ日本のものも、ひけをとらない美しさ!!ですっかり夢中になって選んでしまいました。
このカード、ペラっと愛想のないポストカードではなく、しっかりと厚みのある2つ折りカードなところがデキる!色もしっとりとやわらかく、品のある仕上がりです。

海外の友人に送るつもりで買ったのだけど、あまりにすてきで、どのカードを送ろうか迷ってしまうのが、予想外の悩みの種になっています。(笑)

小石川植物園内柴田記念館にて 3枚 500円

こんなものを買った_00:プロローグ

小さい頃は、欲しいものがたくさんあって、月に一度のおこづかいや、年に一度のお年玉で、何を買おうか買う前に真剣に悩んだものです。社会人になってはじめてもらったお給料は、うれしくて、誇らしくて、もったいなくて、なかなか使い道を決められなかったことを覚えています。しかし、そうやって「買う」というチャンスにひたすら情熱を注いでいた時期も、会社に入って毎月お給料をいただくことで、いつの間にか、お金が入ってくることが当たり前の状況に慣れてきてしまい、時にはストレス解消のために使ってみたり、似合うかどうかは関係なく、興味本位で高価なものを買ってみたり、稼ぐ額にこだわったり、とお金と自分との間にあったトキメキの関係がずいぶん長い間、失われていたように思います。

そんな私も、会社を離れ、その当時超ポンド高だったイギリス留学生活や、帰国後、個人として仕事をはじめたことでお金との関係に緊張感が戻り、ものをもたない豊かさ、金額の大小でははかれない豊かさ、お金を払うことで得られるもの、お金を使うことによる意思表示など、これまで気付かなかった「お金」と「モノ」と「自分」との関係を、あらためて考えさせられる機会を持ちました。

大量生産、大量消費社会による経済モデルはもはやこれまでと同じようにはいかない、ことは多くの人が意識している通りですが、それでも人が何かをつくり、買うことでの経済活動をやめることはないでしょう。

そこで今回、自分が意識して買ったものを、あらためてみつめてみる「こんなものを買った」というシリーズを設けてみることにしました。

何を目的としてそれを「手に入れる」に至ったのか、を書いてみると、まあ、きっと非常にくだらない理由のように思うのですが、そうすることで、非常に主観的ではありますが、モノのもつ価値や魅力、また、何が「買う」行為にいたらしめるのかを再認識できるような気がしています。

高価か安価かは関係なく、ただ自分が「意識して買ったかどうか」がジャッジのポイント。だからこそ、これらを紹介することは、同時に自分自身をさらけだすようで少々恥ずかしい気持ちもするのですが、まあしばらく続けてみようと思います。近日公開。乞うご期待!?

I shop because...?

I shop because...?