曇り空と雨の季節となりました。街路樹と紫陽花と、もしかしたらこの都会にもまだいるかもしれない?カエルだけが、たっぷりのシャワーにウキウキとしているように思えます。
先日、非常勤講師をつとめている武蔵野美術大学のオープンキャンパスで、デザイン情報学科のある2つの授業に招かれ、特別講師として講評してきました。一つは「ブランディング」という授業、もう一つは今年スタートした、全科、全学年をまたいだ英語によるチームプロジェクト授業、「Interactive Innovation」という授業です。
先の授業は、アウトカムはつくりこまれた力作ぞろい。視覚的充実感はあるものの「アイデア」の表出方法にはこれといった工夫が少ないのが残念で、対象的に後の授業ではアウトカムは、プロトタイプ以前のレベルですが、プロセス途中の気付きやヒントが一杯で、発想を大いに刺激するものでした。こちらは仕上げがどうなるのかが大変興味があります。
ものの間の関係性を、見い出し、あるいは仮説をもって紡ぎ出し、カタチにして世の中に提案する。このプロセスを、これまでの経験をふまえて「心」で捕らえ、「頭」をつかって考える、ことで、デザインは世の中に「結果」と「次の課題」を残していくのだと思います。ま、言うは易し、行うは難し、なんですけどね。(笑)大学という場は、関わる人すべてにいろいろなことを試させてくれる生きたラボなんだな、とあらためて思う一日となりました。
私も日々の気付きや発見をきちんと記録し、新しい提案に生かしていかねば、と身がひきしまる思いでした。